夜職(夜の仕事)がメンタルを病む理由

キャバ嬢やホステスなど夜職の女性がカウンセリングにいらっしゃることは多いです。

夜の仕事は昼間の仕事以上に従業員やお客さんとの人間関係に悩んでいる人が多いのです。

理由は分からないけれどなぜか気分が落ち込んでいるという人もいます。

水商売は病みやすい、うつ病になりやすいと言われることが多いですがこれにはちゃんとした理由があります。

人の話を聞くのは凄くストレスがかかること

人の話を聞くというのはとても難しいことなのです。

特にそれがマイナスの感情を伴う内容の場合は聞いている側の心にも伝染してしまいます。

話を聞くためのトレーニングを受けているカウンセラーですら自分がうつ病になってしまう人がいるくらいです。

キャバクラでもクラブでも夜職の主な仕事はお客さんの話を聞くことですが、話を聞くトレーニングを受けたことのある人は少ないと思います。

相槌や質問の仕方といった技術を勉強したことのある人はいるかもしれませんが、それはあくまで会話を継続させるためのテクニックでしかありません。

酔っ払い相手であればそれでも良いかもしれませんが、病んでしまう人は真面目な人が多いので、相手の話をきちんと受け止めてしまうのです。

水商売の世界で働く女性の中にはお客さんの愚痴や悩みを真剣に聞いて自分も同じように考えてしまう人が少なくありません。

悩みや愚痴を聞くときというのは上手に相槌が打てるだけではダメなのです。

自分の心がマイナス方向に引っ張られないように上手くバランスを取らなければなりません。自分の感情を離れたところから見るのです。

これは意識して繰り返さないと出来るようにはなりませんので、お客さんの話を真面目に聞いている夜職の人ほど落ち込みやすくなります。

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営業スマイルはメンタルを病む

笑うという行為は気持ちを明るくさせる効果があります。いつも笑っている人は心身ともに健康です。

たとえ作り笑いでも自分から笑顔をつくると気持ちも前向きになるといわれています。これは正しいことです。

しかし同じ作り笑いでも誰かに強制された場合は逆効果という調査結果が出ています。

アメリカのファーストフード店で働いている従業員を調査したところマニュアルで笑顔が強制されている場合は心が病みやすくなるということが分かったのです。

水商売の世界で働いている女性はプライベートでどんなに嫌なことがあってもお店に出たら笑顔でいなければなりません。

笑顔が強制されている状態になりますのでメンタルを病みやすくなってしまうのです。

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睡眠ホルモンのバランス

水商売に限らず夜勤をしている人とうつ病のリスクに関する論文はいくつもあります。

朝日を浴びるタイミングが気分に関係しているため、うつ病リスクを高める原因と言われています。

人間は太陽の光を浴びることで睡眠ホルモンと言われるメラトニンの分泌がストップされます。

そして14時間くらいすると再びメラトニンが分泌されますので眠くなります。

このリズムに合わせた生活を送ると心地よく眠ることが出来ます。

しかし夜働いている人たちは眠るとき、もしくは眠り始めて数時間後に太陽の光を浴びることになります。

遮光カーテンを締め切っても多少は光を浴びます。眠ろうとしているときにメラトニンをストップさせてしまうのです。

これにより体内時計が狂ってしまいます。

すると体調不良や抑うつ気分になりやすくなると言われています。

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うつ病は気持ちの問題ではない

うつ病は気持ちの問題という人がいますがそれは違います。

好きでやっている仕事でも突然気分が落ち込むことはありますし、そのままうつ病になることもあります。

性格が明るいとか暗いというのも関係ありません。

心が切れてしまうきっかけは人によって様々です。

しかし夜職で働く人の場合はうつ病になるリスクが他の人よりも多いということは事実です。

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