インスタの「いいね」がつかないと不安になるのは目的意識がないからです

SNSで「いいね」をたくさんもらうと自尊心や承認欲求が満たされるという人がいます。

しかしどれだけもらっても何も感じない人もいます。他人からの評価などどうでもいいと思っている人です。

この違いは性格というよりも目的意識を持っているかどうかの違いです。

目的意識がないと行動に自信が持てない

Facebookやインスタグラムに投稿する度に「いいね」が何個ついたか気にし過ぎる人がいます。

「いいね」がたくさんつけば自分の価値が高まった気分になりますし、つかなければ落ち込みます。

自分の投稿に気づいてもらうために他の人の投稿に「いいね!」しまくる人もいます。

なぜこのようなことになるのでしょうか?

それは自分の行動に自信がないからです。

だから「いいね」で誰かに肯定してもらわなければ安心できないのです。

行動に自信が持てない理由は目的意識がないからです。

目的意識のある人は良いことが起きても悪いことが起きてもゴールが見えているので気にしません。

何の目的もなく日々をなんとなく生きている人が自分の行動に対して常に他人からの肯定を求めるのです。

それによって自尊心と承認欲求が満たされます。

「いいね!」で自尊心が高まるのは目的意識の低い人だけ

コーネル大学のアンソニー・L・バロウ准教授らの実験によってSNSと自尊心の関連が調査されました。

それによるとFacebookの写真につけられた「いいね!」の数と自尊心の高められる度合いには正の相関があることが分かりました。

また自撮りした写真を実験用に作成した偽のSNSに投稿してもらいそこにつけられた「いいね!」の数でも同じ結果が出ることが分かりました。

しかしこれらの相関を見せたのは目的意識の低い参加者のみでした。

目的意識の高い参加者は他人からの「いいね!」の数によって自尊心に変化がありませんでした。

他人からの評価がどうであろうと気にしないのです。

たとえそれがポジティブなものであったとしてもです。

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ネット世界は2種類の人間に分かれている

目的意識のない人はその場その場での出来事に一喜一憂してしまいます。

気持ちの下がる出来事があればその先もそのまま進むと思ってしまうのです。

目的意識の高い人は最終のゴールが見えているので良くない出来事があっても長い道のりの一部に過ぎないと考えることができます。

現在のネット世界は2種類の人間に分かれています。

挑戦する人とそれを評論する人です。

この評論する側の人が他人からの評判を気にするタイプなのです。

ジョン・スチュアート・ミルは『自由論』の中で「愚行権」というものを提示しました。

他人に迷惑を掛けない範囲においてはそれが愚かな行いであっても保障されるべきという権利です。

この権利を無意識に行使してくれている人がたくさんいるおかげで行動した人が成功しやすくなっているのです。

どちら側の人間になるかはあなたの自由です。

【参考文献】Anthony L. Burrow,Nicolette Rainone(2017)How many likes did I get?: Purpose moderates links between positive social media feedback and self-esteem.

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